【パリ=藤塚大輔】男子マラソンで日本人が32年ぶりのメダル惜しくもかなわなかった。92年バルセロナ五輪で銀メダルを獲得した森下広一以来のメダル獲得を狙った中、赤﨑暁(あきら、26=九電工)が日本人トップの6位となり、前回東京五輪6位の大迫傑に続く入賞を果たした。優勝はエチオピアのタミラト・トラ。3連覇を狙ったエリウド・キプチョゲ(ケニア)は表彰台はおろか、入賞もかなわなかった。
最大高低差が156メートルという「五輪史上最難関」のコース。アップダウン攻略が大きな焦点となる中、後半勝負に向けて序盤から落ち着いたペースで推移した。
先頭は最初の1キロを3分5秒、5キロは15分40秒。70人ほどの集団走が続き、10キロの先頭は楊紹輝(中国)で30分59秒。小山が1秒差の13位、赤﨑4秒差の53位、大迫が6秒さの60位で通過した。
15キロ通過はファニエル・エヨブ(イタリア)が45分38秒で独走。2位の楊紹輝とは23秒差開いた。赤﨑は先頭から25秒差の9位、26秒差で小山が24位、大迫は26位で通過した。ここから登りが始まった。
20キロの手前からE・キプチョゲ、42歳のケネニサ・ベケレ(エチオピア)の実力者たちも集団から遅れた。トラがエヨブを追い、21キロ手前でトップが入れ替わった。ハーフ時点でトラが1時間4分51秒で先頭。コナー・マンツ(米国)が1秒差、赤﨑が7秒差の5位、9秒差で大迫が10位、小山が36秒差で32位となっている。
23キロのベルサイユ宮殿前を過ぎる。大迫がペースを上げて先頭集団に食らい付いていく。25キロ通過では赤﨑がトップに立った。1時間16分8秒。2秒差の10位で大迫も付いていく。先頭集団は15人。日本勢2人が快調にレースを進めた。
27~29キロの上り坂の傾斜は13~15度。距離は短いながら箱根駅伝の5区以上の急坂を登った。ここで再びトラがトップとして駆け上がっていく。1キロのラップは3分20秒ほどまで落ちた。30キロの通過はトラが1時間31分12秒。赤﨑は19秒差の5位、大迫は54秒差の15位で通過した。
35キロの通過もトラが先頭で1時間45分14秒。赤﨑は19秒の5位で追う。先頭を視界に捕らえながら懸命に前を追った。残り5キロ。終盤の粘りに向けて坂道を走り、脚力に磨きをかけてきた。ここからスパートをかけ、アフリカ勢らと互角に渡り合い入賞を果たした。
赤﨑は自己ベストが2時間9分台だが、起伏の激しいコースを得意とする持久力を最大限に生かし、パリの舞台で輝いた。
◆赤崎暁(あかさき・あきら)1998年(平10)1月21日、熊本県生まれ。開新高で陸上部に入り、拓大時代は4年連続箱根駅伝出場。卒業後、九電工入社。初マラソンは22年2月の別府大分で2時間9分17秒で7位。自己ベストは22年12月の福岡国際での2時間9分1秒(8位)。170センチ、49キロ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/49370672f87ef26147d4bb5fd6cefa5136edfaa0
引用元: ・【パリ五輪】男子マラソン 赤﨑暁6位、日本勢32年ぶり入賞果たす エチオピアのトラが五輪新で金 [ニーニーφ★]
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